STORY
#01一緒につくる、ゆっくりつくる、
わたしたちにとって心地いい暮らし
あたらしく始まった「ふたり」の暮らし。
一緒に使うものを選ぶのは楽しいけれど、ときには意見が食い違うことも。
「こっちの形が好き」「この素材がいいな」
そんな話をするうちに、まだまだお互いのことを知らないということが分かってきた。知るほどにまた素敵なところが見えてきた。
「毎日使うものだからこそ、使うだけでごきげんになれるようなものがいい」という考えはどうやら共通しているようだ。
「わたし」も「わたしたち」も大事にしながら、ゆっくりと暮らしをつくっていきたい。
#02はじまりは一枚の絵から
走るように過ぎていった一年。がんばった自分にごほうびをと思っているときにふと目に留まったのがその絵だった。
実用的なバックや憧れのブランドのハイヒール、いろんな選択があった中でなぜこの絵だったのかは分からない。でも何かが呼んでいる気がした。
リビングに墨で描かれた絵をかけると、空気がふわっと柔らいだ。
早起きした朝、自分のためにコーヒーを淹れるようになった。好きな香りのボディソープを見つけた。久しぶりに手紙を書いた。
何かが大きく変わったわけではないけれど、今の暮らしはなんだかとっても心地いい。
#03子ども心も大人の感性も存分に
遊ばせて
日暮れが近づく中、西の海に向かう。
風の音に混じって、波の音が聞こえてきた。
バイクで一人旅をするようになったのはここ3年くらいだろうか。
子どもたちが大きくなり巣立っていく中で、肩の荷が降りたような感覚と、どこか寂しい気持ち、そして何かが始まるような気配があった。
新しいようで懐かしい、何かに熱中する時間。
かつて叶えられなかった「こだわり」を形にする喜び。
これまでも良い時間だったし、今もこれからも良い時間を過ごしていく。
そう思えることが自分らしい幸せなのだという気がしている。